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薬学的に問題がある多剤併用 パリペリドンとリスペリドン

薬学的に問題がある多剤併用が疑われるものを疑義照会することなしにそのまま調剤することは指導監査の指摘事項に該当します。


パリペリドンはリスペリドンの活性代謝物です。


パリペリドンとリスペリドンを併用することで作用が増強するおそれがあるので、

パリペリドン(インヴェガ)とリスペリドンを含有する経口製剤との併用は、避けること。

と、インヴェガ錠の添付文書には注意喚起されています。


以前は「併用を避ける事が望ましい」と表現が曖昧でしたが、2013年11月に「併用を避ける」と注意喚起の内容が明確化されています。


これにより、パリペリドン(インヴェガ錠)とリスペリドン(リスパダール錠)の併用は、保険調剤上、薬学的に問題があるとされています。


しかし、リスパダールからインヴェガへ切替えるときなどで両薬剤が併用されることはあります。


両薬剤は体内では同じ成分としてダブって振る舞うことになりますので、ひとつの括りとして、両者の薬量の合計についてリスペリドン換算で1日量12mgを超えていないか確認する必要があります。


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もともと、経口薬でもリスパダールとインヴェガの併用には一つのくくりがあります。 両者の薬の合計がリスパダール換算で12mgを超えないこと ...







リスペリドン1mgとインヴェガ1.5mgが同等と考える方法があります。


例)インヴェガ6mgはリスパダール4mg相当





パリペリドン(インヴェガ錠)とリスペリドン(リスパダール錠)の併用は、どういう意図で併用されるのか分かりません。


切替時の前回処方オーダーの消し忘れの可能性も考えられます。


必ず、疑義照会しましょう。