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薬学的に問題がある多剤併用 睡眠薬


薬学的に問題がある多剤併用が疑われるものを疑義照会することなしにそのまま調剤することは指導監査の指摘事項に該当します。


不眠症には、寝付きの悪い入眠障害や途中で目がさめてしまう中途覚醒、朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒などがあります。


睡眠薬には、作用時間の違いで超短時間作用型、短時間作用型、中長時間作用型があり、不眠症の病態に合わせて使い分けられます。


入眠障害と中途覚醒がある人には超短時間型の薬と中長時間型作用型の薬が併用されることがあります。


しかし、精神科の処方では睡眠薬の多剤併用はよくあることです。


例:
マイスリー錠10mg、ユーロジン2mg錠、リスミー錠1mg、ロヒプノール錠2及びレンドルミンD錠0.25mg


平成26年度診療報酬改定において適切な向精神薬等の使用の推進のため、診療報酬が見直されました。


1回の処方において、3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、4種類以上の抗うつ薬又は4種類以上の抗精神病薬を投与した場合、原則的に、精神科継続外来支援・指導料は算定できないこととし、処方せん料、処方料、薬剤料については減算する、というものです。


適切な向精神薬等の使用の推進に向け、残薬確認や他の医療機関での処方、服薬状況等の確認、過量服薬対策の観点からも、医師への情報提供や疑義照会など、薬局における業務の一層の充実が期待されています。