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薬学的に問題がある多剤併用 認知症の薬


薬学的に問題がある多剤併用が疑われるものを疑義照会することなしにそのまま調剤することは指導監査の指摘事項に該当します。


認知症治療薬のアリセプト(ドネペジル)とレミニール(ガランタミン)そして、リバスタッチ・イクセロン(リバスチグミン)はアセチルコリンエステラーゼ阻害薬という作用機序をもつ薬として分類されています。


同一の作用機序を持つ薬剤どうしの併用は、保険調剤上、薬学的に問題があるとされています。


厳密には、レミニールにはニコチン受容体への増強作用を併せもち、アセチルコリンの放出を促進する働きがあるので、他の2つの薬とは少し違いがあるのですが、アリセプトとの併用は保険調剤上、薬学的に問題があるとされています。


一方、中等度から高度認知症治療薬にメマリー(メマンチン)という薬があります。
これは、NMDA受容体を拮抗することで認知症の進行を抑える、他の薬とは違う作用機序を持つお薬です。


そのため、多剤との併用は可能です。


アセチルコリンエステラーゼ阻害薬どうしの併用は疑義照会しましょう。


※医師側のレセプトにおいても同種同効薬の使用は原則 1 剤とし、それを超える場合は注記のうえ、審査委員会の判断となります。